観光情報
北陸エリアの旅行/ホームメイト
「北陸エリア」は、日本海に面した豊かな自然と、長い歴史が育んだ独特の文化が融合した魅力的な地域です。金沢の風情ある「ひがし茶屋街」(ひがしちゃやがい)や、日本三名園のひとつ「兼六園」(けんろくえん)、世界遺産に登録された「五箇山」(ごかやま)の合掌造り集落、日本一の落差を誇る「称名滝」(しょうみょうだき)など、見どころが豊富。また、現代アートの美術館や恐竜の博物館など、新旧の文化が共存しているのも特徴です。「北陸エリアの旅行」では、石川県、福井県、富山県の主要な観光スポットを紹介します。
石川県
兼六園

「兼六園」は、茨城県の「偕楽園」(かいらくえん)、岡山県の「後楽園」(こうらくえん)と並ぶ日本三名園のひとつです。1676年(延宝4年)に「金沢城」に属する外園として造園。その後、江戸時代の代表的な大名庭園として、加賀藩(現在の石川県金沢市)の歴代藩主により長い歳月をかけて拡張と改良が重ねられ、今日の姿に形作られました。
兼六園の名は、名園がかね備えるべき6つの要素、「宏大」(こうだい:広々とした様子)、「幽邃」(ゆうすい:静寂と奥深さ)、「人力」(じんりき:人の手が加わった部分)、「蒼古」(そうこ:古びた趣)、「水泉」(すいせん:池や滝)、「眺望」(見晴らし)をすべて併せ持つ庭園であることを意味します。それぞれ相反する意味を持ちますが、兼六園ではそれら6つの要素が見事に調和しているのが特徴です。
例えば、兼六園では、明るく開放的である宏大と、奥深く静かな様子である幽邃、2つの相反する面が共生しています。さらに、水は山間や谷底などの低いところを流れるため、普通は遠望と同時に楽しむことはなかなかできません。しかし、兼六園では眼下で様々な水の流れを楽しみながら、遠くは「内灘砂丘」(うちなださきゅう)や「能登半島」、近くは「卯辰山」(うたつやま)や「白山」(はくさん)などを眺めることができます。
これらの見事な調和が評価され、「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」(ミシュラン観光版)では必ず見るべき場所として三つ星を獲得しました。
金沢を訪れた際は、「公益財団法人日本城郭協会」が提唱する日本100名城に選ばれている金沢城とともに、兼六園の素晴らしさを堪能してみてはいかがでしょうか。
金沢21世紀美術館

「金沢21世紀美術館」は、2004年(平成16年)に開館した現代アートの美術館です。円形の建物が特徴的で、ガラス張りの外観がモダンな雰囲気を作り出しています。
館内では、国内外の現代アーティストの作品を多数展示。特に、アルゼンチンの芸術家「レアンドロ・エルリッヒ」のプールを模したアート作品「スイミング・プール」は、プールの中に入ったような錯覚を体験でき、撮影スポットとしても人気です。
また、「まちに開かれた公園のような美術館」をコンセプトに掲げているのも特徴。誰でも自由に出入りできる空間があり、普段アートに触れていない方でも親しみやすい工夫がなされています。その他、子ども向けのワークショップや、地域と連携したイベントなども多数開催。アートを通じた交流の場としても機能しています。
アクセスは、JR「金沢駅」からバスで約10分。兼六園の徒歩圏内にあるため、併せて訪れるのもおすすめです。
ひがし茶屋街

「ひがし茶屋街」は、金沢市にある江戸時代の茶屋街で、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。「茶屋」とは、芸妓による伝統芸能を楽しむ場所のこと。ひがし茶屋街は、1820年(文政3年)に加賀藩によって整備され、最盛期には100軒にも及ぶ茶屋が建ち並んでいました。
現在は街並みの一部が保存され、2階建ての木造建築が江戸時代の面影を今に伝えています。1820年(文政3年)に建てられた「志摩」(しま)や「懐華楼」(かいかろう)は、内部見学も可能。夜になるとガス灯に明かりが灯り、幻想的な雰囲気を楽しめるのも魅力のひとつです。金箔や和菓子、加賀友禅など、金沢の伝統工芸品を扱う店も多く、金箔ソフトクリームや金箔入りの日本酒など、金沢ならではの商品は特に人気を集めています。
ひがし茶屋街の周辺には、「主計町茶屋街」(かずえまちちゃやがい)や「にし茶屋街」(にしちゃやがい)などもあり、茶屋街巡りをするのもおすすめ。金沢の魅力が凝縮した街並みを、ゆっくりと散策してみてはいかがでしょうか。
福井県
福井県立恐竜博物館

「福井県立恐竜博物館」(福井県勝山市)は、恐竜研究の成果を一般の人々に紹介する恐竜専門の博物館です。福井県は、恐竜化石の宝庫として知られ、国内で発見された恐竜化石の80%以上が福井県で発見されています。日本で新種として認定された恐竜も少なくありません。
4,500㎡の広大な展示室では、50体以上の恐竜骨格を展示。大型復元ジオラマや映像展示も充実しており、恐竜が生きていた当時のリアルな様子を学ぶことができます。さらに、恐竜の生態を学べるエリア「ダイノラボ」も人気。ティラノサウルスの全身骨格のほか、脳の中を映した画像をプロジェクションマッピング(立体的な物体に映像を投影する技術、及びその技術を用いた映像表現)で観ることができます。
実物大の恐竜模型を展示する「かつやまディノパーク」や、化石の発掘体験ができる「どきどき恐竜発掘ランド」なども隣接し、大人から子どもまで幅広い層が楽しめるスポットです。
東尋坊

「東尋坊」(とうじんぼう)は、福井県坂井市にある断崖絶壁の景勝地です。溶岩によってできた巨大な柱状の岩が、海岸線に約1㎞にわたって続く奇岩(きがん:珍しい形状の岩石)の絶景は、国の名勝及び天然記念物に指定されています。
東尋坊は、約1,200万年前の火山活動によって形成された「柱状節理」(ちゅうじょうせつり)が特徴。柱状節理とは、地殻変動などの理由で火山岩が急速に冷やされた結果、岩が六角形の柱状に割れる自然現象です。東尋坊では、高さ約25mの柱状節理の断崖が続き、そこに荒々しい波が打ち寄せる様子が圧巻。特に夕日で岩肌が赤く染まる光景は、一度は見てみたい絶景です。遊覧船に乗れば、海上から迫力ある岩壁を間近で見ることができます。
また、崖の前まで約300mにわたって続く「東尋坊商店街」もおすすめ。海の幸や地元グルメの数々を味わうことができます。
永平寺

「永平寺」(えいへいじ)は、福井県吉田郡永平寺町にある曹洞宗の大本山です。1244年(寛元2年)に「道元禅師」(どうげんぜんじ)によって開創された日本を代表する禅寺(ぜんでら:禅宗の寺院)で、「禅の聖地」として知られています。生前、禅に高い関心を持っていた「Apple」(アメリカに本社を置く多国籍テクノロジー企業)の創業者「スティーブ・ジョブズ」氏が、永平寺にも興味を示していたことから、世界的にも注目を集めるお寺です。
広大な敷地には、約70もの堂塔(どうとう)が建ち並び、境内は厳粛な雰囲気。釘や金具を一切使っていない木組み造りは、随所に精巧な匠の技を見ることができます。
永平寺では、約200人の修行僧が厳しい修行を行っており、参拝者は修行の様子を間近で見られるだけでなく、座禅や写経などの体験プログラムにも参加可能。また、秋の紅葉や冬の雪景色など、四季折々の自然美も永平寺の魅力のひとつです。
丸岡城

福井県坂井市丸岡町にある「丸岡城」は、1576年(天正4年)に「柴田勝豊」(しばだかつとよ)によって築城されました。天守は1934年(昭和9年)に国宝に指定されますが、その後、「福井地震」で倒壊。1955年(昭和30年)に再建され、国の重要文化財に指定されました。丸岡城の別名「霞ヶ城」(かすみがじょう)は、戦の際に大蛇が突如として現れ、霞を作り出して城を隠したという伝説に由来しています。
丸岡城は、独立式望楼型天守(どくりつしきぼうろうがたてんしゅ)を備える平山城です。「望楼型天守」とは、入母屋造(いりもやづくり)の建物の上に「望楼」と呼ばれる物見やぐらを載せた天守のこと。入母屋造は、上半分が「切妻造」(きりづまづくり:屋根の最頂部から2つの傾斜面が地上に向かう形式の屋根)、下半分が寄棟造(よせむねづくり:屋根の最頂部から4つの傾斜面が地上に向かう形式の屋根)になっている屋根です。城内は3階建てになっており、最上階からは丸岡の街を一望できます。なお、丸岡城では、事前予約が必要なボランティアガイドサービスを提供しているため、より深く城の歴史を学びたい方におすすめです。
丸岡城の周辺にある「一筆啓上 日本一短い手紙の館」も魅力あるスポット。丸岡藩(現在の福井県坂井市)の初代藩主「本多成重」(ほんだなりしげ)の父「本多重次」(ほんだしげつぐ)が、戦のさなかに妻にあてた手紙「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ」(火の元に気を付け、息子の仙千代[せんちよ]と馬の面倒をよく見ておいてくれ)は、日本一短い手紙と言われています。その歴史にちなみ、毎年「日本一短い手紙文コンクール」を実施。館内では過去の受賞作が展示されています。
富山県
黒部ダム

富山県中新川郡立山町にある「黒部ダム」は、高さ186m、堤頂長(ていちょうちょう:ダム堤頂部の右岸から左岸までの距離)492mの巨大アーチ式コンクリートダムです。1956年(昭和31年)から建設が始まり、1963年(昭和38年)に完成。171人の殉職者が出るなど、過酷な環境で造設が進められた一大プロジェクトでした。貯水量は約2億㎥を誇り、ダムの水が「黒部川第四発電所」に送られることから「黒四ダム」(くろよんダム)とも呼ばれています。
黒部ダムは、その圧倒的なスケールと周囲の雄大な自然が最大の魅力。北アルプスの険しい山々に囲まれた黒部峡谷に建設された黒部ダムでは、技術の粋(すい)を集めた人工物と大自然の調和を体感することができます。特に人気を集めているのが、ダムからの放水。毎年6月下旬~10月中旬にかけては観光放水(夏場に水位が下がる黒部峡谷の景観維持のために行われる放水)が行われ、毎秒10tを超える水が放出される様は圧巻です。また、ダム湖である黒部湖の周辺では、トレッキングや紅葉狩りを楽しむことができます。
黒部ダムへのアクセスも楽しみのひとつ。立山トンネルトロリーバスやケーブルカー、ロープウェイなど、様々な乗り物を乗り継ぐ「立山黒部アルペンルート」は、それ自体が冒険のような体験です。
黒部ダムは、ダム愛好家はもちろん、自然愛好家、写真愛好家などにも人気。近年は外国人観光客も多く、日本の土木技術の粋と北アルプスの壮大な自然を同時に体感できると評判です。
五箇山

「五箇山」は、富山県南砺市(とやまけんなんとし)にある40の集落の総称です。「相倉」(あいのくら)と「菅沼」(すがぬま)の2つの集落は、1995年(平成7年)にユネスコ世界文化遺産に登録されています。
五箇山最大の特徴は、「合掌造り」と呼ばれる茅葺き屋根(かやぶきやね)の民家群。合掌造りは、急勾配の屋根が特徴的な建築様式で、豪雪地帯である五箇山の気候に適応するための知恵の結晶です。特に相倉集落と菅沼集落は、昔ながらの山村の風景を今に伝える貴重な場所として知られています。また、四季折々の景観の美しさも五箇山の魅力のひとつ。どの季節に訪れても素晴らしい景色を堪能できますが、雪に覆われた幻想的な風景が広がる冬は特におすすめです。
長い間外部との交流が少なかったこの地域では、独自の文化や伝統が今も息づき、和紙作りをはじめとする伝統工芸、そば打ちや豆腐などの郷土料理は、貴重な観光資源としても注目を集めています。
称名滝

富山県中新川郡立山町にある「称名滝」は、立山連峰を源流とする滝です。落差350mは日本一を誇り、日本の滝百選のひとつに数えられています。
称名滝は、圧倒的なスケールと美しさが最大の魅力です。豊富な水量が一気に落下する様子は、見る者を圧倒。特に、雪解けの春から初夏にかけては水量が増加し、その迫力はクライマックスを迎えます。
また、四季折々の自然も見どころのひとつ。なかでも、紅葉と滝の競演は一見の価値があります。さらに、運が良ければ、称名滝の隣に流れる「ハンノキ滝」を見られることも。ハンノキ滝は、主に春の雪解けの時期に見ることができ、落差はおよそ500mと称名滝より落差がありますが、通年で見られないため日本一には認められていません。ハンノキ滝は、春以外にも、雨が多い時期や大雨が降ったあとなどに見られることもあります。
