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日本の名園・庭園100選

日本の名園・庭園 100選東京都

小石川後楽園

庭園の分類
  • 大名庭園
庭園の時代
  • 近世/江戸

東京都文京区にある「小石川後楽園」(こいしかわこうらくえん)は東京都内にある庭園の中でも特に歴史が古い公園。豊かな緑や四季折々の花々、石の配置などで自然景観を表現し、訪れる人が非日常を体感できる魅力的な場所です。今回は、中国王朝「明」(みん)から渡来した儒学者の意見が取り入れられ、中国の影響を色濃く受けた小石川後楽園の歴史、特徴や見どころについてご紹介します。

小石川後楽園の施設情報小石川後楽園の施設情報

小石川後楽園の施設概要

小石川後楽園

東京都文京区後楽にある小石川後楽園は、7haの広さがある都立庭園。東京ドーム約1.5個分の広大な庭園は、江戸時代の初期1629年(寛永6年)に作庭されました。

水戸徳川家の初代藩主「徳川頼房」(とくがわよりふさ)が、江戸中屋敷(のちの上屋敷)の庭として造らせたのが小石川後楽園の始まり。徳川頼房が江戸幕府3代将軍「徳川家光」(とくがわいえみつ)と親密だったこともあり、敷地内を通過するように神田上水(かんだじょうすい:江戸の上水道)が引き入れられました。小石川後楽園は、神田上水の水を利用して池を造っていたのです。

その後、水戸徳川家2代藩主「徳川光圀」(とくがわみつくに)の代に、儒教思想や中国趣味を取り入れた改修が行われて完成。そして、江戸時代初期に来日した明の儒学者「朱舜水」(しゅしゅんすい)を招き、庭園を「後楽園」と名付けました。これは、「(士はまさに)天下の憂いに先だって憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ」という中国の教えから由来した名。日本三名園のひとつ「岡山後楽園」(岡山県岡山市)と区別するため小石川と冠したのは1923年(大正12年)のことになります。

小石川後楽園は1952年(昭和27年)に、文化財保護法により国の特別史跡及び特別名勝に指定された貴重な文化財です。特別史跡と特別名勝のどちらも指定を受けている日本庭園は、全国でも9ヵ所。なかでも都立庭園では、この小石川後楽園と中央区にある「浜離宮恩賜庭園」(はまりきゅうおんしていえん)の2ヵ所だけで、まさに名園と言えます。

日本各地の大名庭園に影響を与えるほどの庭園を手掛けたのは、京都の庭師「徳大寺左兵衛」(とくだいじさへえ)。徳川光圀は儒教的思想の持ち主であり、造園する際には明から亡命してきた朱舜水の意見を取り入れました。そのため、庭園の至るところに中国にある名所の名が用いられています。もちろん日本各地の素晴らしい景色を表現したところも存在。こうした要素を取り入れつつ、徳大寺左兵衛の手により見事な庭園が造成されたのです。

小石川後楽園の特徴・様式

池を中心とした庭園

小石川後楽園の特徴・様式を見ていきましょう。
日本庭園と一口に言っても種類は様々。伝統的な日本庭園の種類は大きく分けて「池泉庭園」・「枯山水」・「露地」の3つです。小石川後楽園は、庭園の中央に池を配した造りで、「池泉庭園」に分類されます。池泉庭園とは、水の要素を取り入れた様式のことで、池を中心に造られた自然景観を楽しむことが可能。池に舟を浮かべて和歌を楽しんだり、室内から池や庭を観賞したり、庭園を歩きながら見て周ったりするなど様々な楽しみ方ができます。

なお、敷地面積が7haもある小石川後楽園は、池の他にも、林や築山、田園などがあり、それらの景観を歩いて楽しむ「回遊式築山泉水庭園」。園内には、中国の名勝地「廬山」(ろざん)の姿に似ていることから「小廬山」(しょうろざん)と名付けられた築山があります。一面が竹の一種であるオカメザサで覆われており、山頂から庭園を見おろせる造り。また、中国杭州の「西湖」(せいこ)にある堤に見立て「西湖の堤」と名付けられた場所は、全国の大名庭園に影響を与えた見事な設計となっています。このように、小石川後楽園は中国趣味が豊かな庭園なのです。

小石川後楽園の見どころ

庭園のメインは琵琶湖を表現した「大泉水」

小石川後楽園の中心地には、大きな池になっている大泉水と、池の中央部分に造られた「蓬莱島」があります。大泉水は、日本最大の面積を持つ湖「琵琶湖」を表現。蓬莱島は、仙人が住むとされる理想郷を表しており、行き来できないこの世と切り離された場所になっています。また、自然景観を表す「石組」(いわぐみ)も見事な造り。作庭した徳大寺左兵衛の名前にちなんだ「徳大寺石」が池の端に配置されています。

平安時代の貴族は、この大泉水に舟を浮かべて和歌を詠み遊んでいました。池の周りには、山・川・田園風景をイメージして庭が造られており、歩き進めるほどに、様々な景色を堪能できます。

樹齢60年を超える枝垂れ桜な

枝垂れ桜

西門から入ってすぐのところにあるのが枝垂れ桜。樹齢60年以上の大木で、春になると大きく広がる枝にピンク色の桜の花が咲き乱れます。見事な光景は一見の価値あり。他にも桜と言えば定番のソメイヨシノ、珍しいウコンザクラなど、約55本もの桜が3~4月上旬に楽しめます。

なお、桜より一足先に見頃を迎えるのが梅。徳川光圀は「梅里」(ばいり)という名を自身の雅号にしていたほど、梅を愛好していました。小石川後楽園には、約35種類90本の梅の木があり、見頃を迎える2月下旬~3月上旬には「梅まつり」が開催されます。

その他、花菖蒲や蓮の花など1年を通して多種多様の花々や生態系を観賞できますが、特に秋の紅葉は見事です。例年11月末~12月の上旬に美しく色付きますが、紅葉の観賞ポイントは園内の「大堰川」(おおいがわ)がおすすめ。京都を流れる川にちなんだ場所であり、京都にある「東福寺」の「通天橋」(つうてんきょう)をイメージした朱塗りの橋が架けられています。また京都嵐山の「渡月橋」(とげつきょう)を模した橋もあり、紅葉と橋の景観が素晴らしいところです。

水面に満月が出現する「円月橋」(えんげつきょう)

朱舜水が設計したとされる「円月橋」は、大泉水を過ぎたところに存在。半円を描いたアーチ状の石橋で、水面に映るとまるで満月のように見えることから円月橋と名付けられました。訪れる際には、通天橋、渡月橋と合わせて円月橋も観賞するのがおすすめです。

小石川後楽園の施設情報

小石川後楽園の施設情報についてまとめました。

フリックによる横スライド仕様となります。

フリックによる横スライド仕様となります。

施設名 小石川後楽園(こいしかわこうらくえん)
所在地 〒112-0004 東京都文京区後楽1丁目6番6
アクセス 都営地下鉄大江戸線「飯田橋駅」から徒歩2分
開館時間 9時~17時 休園日 年末年始
料 金 一般300円、65歳以上100円

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