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日本の名園・庭園100選

日本の名園・庭園 100選栃木県

日光田母沢御用邸記念公園

庭園の時代
  • 近代/明治

栃木県日光市にある「日光田母沢御用邸記念公園」(にっこうたもざわごようていきねんこうえん)は、観光地として有名な様々な山に囲まれた栃木県立の都市公園です。「大正天皇」の静養先として造営された日光田母沢御用邸記念公園は、現在は旧御用邸の建物と庭園が一般に公開。今回は、国の重要文化財に指定された歴史ある建物群と、緑豊かな庭園が見どころとなっている日光田母沢御用邸記念公園についてご紹介します。

日光田母沢御用邸記念公園の施設情報日光田母沢御用邸記念公園の施設情報

日光田母沢御用邸記念公園の
施設概要

日光田母沢御用邸の庭園

日光田母沢御用邸記念公園は、日光市の観光名所のひとつである「神橋」(しんきょう)から西に約1kmの距離に存在。北には男体山(なんたいさん)や女峰山(にょほうさん)などの日光連山、南は大谷川(だいやがわ)の清流を隔て、鳴蟲山(なきむしやま)を借景とする、自然豊かな場所に位置している公園です。

創設されたのは1899年(明治32年)。のちの「大正天皇」となる、当時皇太子であった「嘉仁親王」(よしひとしんのう)の静養先として造営されました。地元出身の銀行家「小林年保」(こばやしねんぽ)が田母沢に所有していた別邸の場所に、当時「赤坂離宮」(あかさかりきゅう)などに使われていた旧紀州徳川家江戸中屋敷の一部を移築。その他の建物は新築するという形で造営が開始されました。

大正天皇の即位後、1918年(大正7年)から大増改築を開始します。1921年(大正10年)に現在の姿がほぼ完成。その後大正天皇は、療養のため「葉山御用邸」へ移る1925年(大正14年)まで、この日光田母沢御用邸を毎夏の静養先としました。大正天皇崩御後は、「昭和天皇」と「香淳皇后」(こうじゅんこうごう)の避暑地として利用され、第二次世界大戦時には平成時代の天皇となった「明仁上皇」(あきひとじょうこう)の疎開先にもなっています。

1947年(昭和22年)に廃用となった日光田母沢御用邸は、博物館や宿泊施設として利用。その後栃木県が修復・整備を行い、2000年(平成12年)に日光田母沢御用邸記念公園として開園しました。2003年(平成15年)には、日光田母沢御用邸記念公園内の建物群が「旧日光田母澤御用邸 10棟」として国の重要文化財に指定。2007年(平成19年)には「日本の歴史公園100選」にも選定されました。

日光田母沢御用邸記念公園の
特徴・様式

御用邸御車寄

日光田母沢御用邸は、木造平屋建ての建物。一部に2階、3階建て部分が設けられており、屋根は銅板葺。建築面積は約4,500㎡に及びます。これらの建築群は、細部に至るまで宮内省内匠寮により綿密に設計・監理されました。日光田母沢御用邸創設の際の基本設計は、宮内省内匠寮(たくみりょう)の技師であった「木子清敬」(きこきよよし)が担当。また、大正時代の増築部の設計については、同じく宮内省内匠寮の技師である、木子清敬の子の「木子幸三郎」(きごこうざぶろう)が担当しています。

公開されているのは、3階部分の「御展望室」と小林家別邸部分であった「皇后御学問所」以外の区域。なお、「御展望室」は期間限定で公開されることもあります。

公開区域の入り口となるのが、唐破風形式の格調高い「御車寄」。1889年(明治22年)に赤坂の地で増設され、日光田母沢に移築後、屋根を銅板に葺き替えています。大正時代に増築された部分であり、ビリヤード台が置かれた「御玉突所」は、大正時代らしいモダンな雰囲気。床は洋風の寄せ木板貼りとなっています。天皇と来客が公式に面会する場であった「謁見所」も、大正時代に増築。書院造を基本としながら、床に英国製の絨毯を敷くなどの和洋折衷様式が特徴的です。梅の間とも呼ばれた「御学問所」は天皇の書斎。江戸時代に創建された物を日光田母沢に移築しており、旧紀州徳川家江戸中屋敷当時の姿を見ることができます。天皇の執務室・居間であった「御座所」も、紀州徳川家江戸中屋敷から移築された部分。和室の様式でありつつ、床に絨毯を敷き、天井にはシャンデリアを吊るした和洋折衷様式です。この他にも、建物内には江戸時代・明治時代・大正時代に造られた建造物が存在。御用邸全体が完全に残っているという点でも歴史的価値の高い存在です。

日光田母沢御用邸の庭園は、緑豊かな周遊式池泉庭園。池泉や滝が設けられ、庭園内を歩いて楽しむことはもちろん、建物内から観賞することも可能です。池泉には、岩島と出島を配置。出島には石灯篭が置かれています。池泉の西側には滝の姿が見られるのが印象的。丸みを帯びた石でできた滝石組の表面は苔で覆われており、やわらかい雰囲気です。滝から落ちた水は池泉を経由して、御用邸東の流れへと繋がっています。建物の内部から庭園を眺める景色も魅力のひとつ。「御食堂」と「お次の間」には庭側にある大きな窓から庭園を観賞することも可能です。室内の丸窓から見える景色も風情があります。

また、敷地内には複数の中坪も作庭。池を配した日本庭園らしい庭や、丸石をジグザグに敷き詰めた庭など、それぞれの意匠を楽しむことができるのも素晴らしい点です。御用邸内の庭園として公開されている庭園は数少なく、日光田母沢御用邸記念公園は貴重な存在。庭園自体の美しさはもちろん、建物と合わせて歴史や雰囲気を味わうことができます。

日光田母沢御用邸記念公園の
見どころ

四季折々の花が楽しめる庭園

満開のシダレザクラ

日光田母沢御用邸記念公園内には、四季ごとに楽しめる様々な花が植栽されています。3月はミズバショウ、4月はシダレザクラやアズマシャクナゲ、5月はヤマツツジなど、見頃を迎える花を観賞するのも楽しみ方のひとつです。

特に、例年4月上旬に花を咲かせるシダレザクラと10月下旬ごろから始まる紅葉の色づきの様は必見。また、2004年(平成16年)に、平成天皇より栃木県に贈られたナスヒオウギアヤメも、毎年5月末頃に開花し、6月中旬まで見頃を迎えます。

歴史ある建物群

日光田母沢御用邸記念公園内の建物群は、御用邸であった建物が残る貴重な歴史的建造物です。御用邸としての歴史的価値はもちろんのこと、建築様式にも要注目。日光田母沢御用邸は、江戸時代・明治・大正の3つの時代に造られた建物が混在しているのが特徴です。それぞれの建築様式を見ることができるだけでなく、すべてが調和し完成されている建物自体の美しさも味わうことができます。

茶寮で一息

屋外休憩所内にある日光田母沢御用邸「茶寮」では、飲み物や甘味、ランチなどを楽しむことが可能。抹茶とお菓子のセットの他、御用邸オリジナルコーヒーや食事メニューが用意されています。日光田母沢御用邸記念公園を見学した際に、ほっと一息付ける場所として利用してみてはいかがでしょうか。

日光田母沢御用邸記念公園の施設情報

日光田母沢御用邸記念公園の施設情報についてまとめました。

フリックによる横スライド仕様となります。

フリックによる横スライド仕様となります。

施設名 日光田母沢御用邸記念公園
(にっこうたもざわごようていきねんこうえん)
所在地 〒321-1434 栃木県日光市本町8丁目27番
アクセス JR日光線「日光駅」から
バス「日光田母沢御用邸記念公園」停留所下車1分
開館時間 9時~17時(4~10月)、9時~16時30分(11月~翌年3月)
休園日 火曜日、年末年始
料 金 一般600円、中学生・小学生300円

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