馬の蹄は、哺乳動物の四肢端にある角質の器官で、爪の一種です。野生の馬に比べて家畜の馬は蹄がもろいことから、損耗を防ぐために蹄鉄(ていてつ)を装着。西洋の一部では、これを魔除けや、家の玄関に飾ると幸運がもたらされると信じられています。
日本では、古くから馬の蹄を保護するためにワラ製の道具が用いられていましたが、明治に入って蹄鉄が普及。日清・日露戦争の際、蹄鉄技術を持つ蹄鉄工は軍隊でも優遇されましたが、太平洋戦争後に需要が激減。現在では、日本装蹄師会が創設され、競走馬に施す装蹄の技術者養成を行なっています。