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珍名・奇祭クイズ

第27問 北海道上磯郡木古内町に伝わる奇祭「寒中みそぎ」の起源となった話に現れる動物は何?

正解 C:鮫(さめ)

<解説>

「寒中みそぎ」は、北海道上磯郡木古内町(きこないちょう)に伝わる奇祭で、その名の通り真冬の凍てつくような海で行なわれます。寒中みそぎが始まったのは、1831(天保2)年。

この年、神社守の夢枕に「御神体を清めよ」と言うお告げがあり、目を覚ますと寒気が肌を刺す1月15日の早朝でした。神社守はすぐに真下を流れる佐女川(さめがわ)の氷を打ち砕き、身を切るような冷水で自身を清め、御神体を抱いて海岸に向かうと、河口で大きな鮫が波に打たれていました。その背中の上に美しい白衣をまとった女性が見えたので、神社守は神の使者だと信じて御神体を幾度となく沐浴。ふと見ると女性の姿はなくなっていて、大鮫は川の上流に登って小さな沼に消されてしまったそうです。

その年から豊漁豊作が続き、村は大賑わい。以来、「行修者(ぎょうしゅうしゃ)」と呼ばれる4人の若者が、1月13日から佐女川神社に籠もり、昼夜問わず真水で何度も自分の身体を清める水垢離(みずこり)をし、毎年1月15日に別当・稲荷・山の神・弁財天の4体の御神体を抱き、極寒の津軽海峡に飛び込んでその年の豊漁と豊作を祈るようになりました。

現在もこの祭りは大切に受け継がれ、若者たちが行修者に選ばれています。行修者の任期は4年で、1年目に弁財天、2年目に山の神、3年目に稲荷、4年目に別当の役を担当。別当を担当した若者はその年で卒業となり、また新人が1人加わります。

4年間つとめた別当役は心身共に強くなり、迫力も格別。間近で見ると大きな感動を覚えるはずです。

祭り期間中の1月14日・15日には、餅つきや神社のライトアップ、グルメフェアなどを行なう寒中みそぎフェスティバルを開催。みそぎの荘厳さにおいしさと楽しさが加わり、津軽海峡の冬景色をホットに彩ります。

寒中みそぎ 寒中みそぎ