
<解説>
香川県の原田・木徳地区で行なわれているシカシカ踊りは、この地域一体の農村部に数百年前から伝わる盆踊りの一種です。ゆっくりとした「島おどり」「岡田おどり」「一合まいた」のあとに締めくくりで踊られるもので、徐々にテンポが速くなり、かつては踊りが勝つか太鼓が勝つか、どちらかが倒れるまで激しく踊ったそうです。
テンポが速いわりに歌はゆったりした追分調。もともと追分節が霊を招き降ろす「神おろし」の歌であることから、先祖の霊が招き降ろされ、踊り手に乗りうつったという説や、年貢米の軽減を許された農民たちの喜びの踊りであるという説もあります。
シカシカの意味は「然り然り」や「しっかりしっかり」からきているとか。男女がペアになり向かい合って愛を表現するなど、リズムに乗って踊り進められていきます。
9月上旬に金倉寺で行なわれる「円珍・乃木まつり」と11月3日に総本山善通寺で行なわれる「善通寺空海まつり」(※注)で奉納されます。1973(昭和48)年に香川県の無形民俗文化財にも指定されました。
(※注 開催年によって奉納されない場合がありますので事前にお問合せ下さい)

