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白神山地(青森県・秋田県)

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1993年(平成5年)にユネスコ世界遺産(自然遺産)として登録されたのが、青森県と秋田県にまたがる白神山地(しらかみさんち)でした。

白神山地は、姫路城、法隆寺地域の仏教建造物、屋久島と同じ時期に登録された、日本初の世界遺産のひとつです。

「白神山地」とは、どんな場所なのでしょう。詳しくご紹介致します。

白神山地とは

白神山地の見どころと特徴

白神山地で生まれた酵母菌

白神山地とは

「白神山地」とは、別名として「弘西山地(こうせいさんち)」とも呼ばれていた山岳地帯のことです。

白神山地は東北地方、青森県の南西部から秋田県北西部にかけて広がっており、世界遺産として登録された面積は169.71km²ですが、一般的に「白神山地」と呼ばれる地域はずっと広く、総面積は約1,300km²にもなるとされています。

評価されたのは「人の手が入っていないこと」

ビジターセンター
ビジターセンター

白神山地が世界遺産に登録された際、特に評価されたのは「人の影響をほとんど受けていない原生的なブナ天然林が世界最大級の規模で分布していること」でした。

日本にある他の山地では、時に信仰の対象になり、社寺などが建てられ、そこへ訪れるための参道などが設置されるケースが多々あります。

しかし、白神山地ではそうした背景はなく、ほとんど放置されるような格好で長期間を過ごしてきた歴史があります。これが結果として、白神山地が世界遺産として評価される理由になったというわけです。

こうした経緯があるため、白神山地がユネスコ世界遺産に登録されて注目を集めるようになった現在も、積極的な開発は行なわれていません。

なお、世界遺産に登録された白神山地の一部というのは、特に人の手が入ってない地域が選ばれています。この地域を特に「核心地域」と呼びます。

白神山地と人々の歴史

白神山地は、東北地方に長く存在し続けていますが、人々の歴史に登場するのは江戸時代になってからです。

歌舞伎パンダ
白神山地
白神山地

1783年(天明3年)から1829年(文政12年)にかけて記された菅江真澄(すがえますみ)の日記「菅江真澄遊覧記」に初めて、白神山地が登場します。

菅江真澄は、薬草に精通した学者としても活躍しており、その調査の一環として白神山地を訪れました。そして、菅江真澄は白神山地で木を切る木こりがいたことを確認し日記に残しているため、史実にこそ残っていないものの、小規模ながら地元の人々によって白神山地で林業や狩猟などが営まれていたと推測されています。

なお、白神山地に多く自生しているブナは当時、木材としては人気があまりありませんでした。これも、白神山地に人の手が大規模に入らなかった大きな理由だと考えられています。

時代が過ぎて1970年代になると、ブナは楽器の材料として使えることが分かってきます。そして、大量のブナが自生する白神山地でも大規模な伐採計画が立案されますが、地元の人々の強い反対を受けて計画は頓挫しました。

その後、国によって保全が決定し、世界遺産に登録されました。

なお、地質調査によれば白神山地には、約8,000年前の時点ですでにブナ林ができていたことが分かっています。

白神山地世界遺産センター 公式サイト
http://tohoku.env.go.jp/nature/shirakami/

興福寺

白神山地が持つ最大の特徴は、人の手がほとんど入っていないという点に尽きます。

そのため、見どころとして挙げられるものも自然のままに生育した原生林であったり、自然が作り上げた地形だったりといった、「自然」がキーワードになるものばかりです。

ブナの原生林

白神山地のブナの原生林
白神山地のブナの原生林

白神山地を代表する見どころがブナの原生林です。ブナに限らず人の手がほとんど加えられていない原生林としては、白神山地が世界最大規模のものだとされています。

通常、人間が生活を営む上で木材は資源や燃料になり、そこに生息する動物や植物は食料になることがほとんどです。そのため、大規模な原生林が手付かずで残ることは滅多にないのが世界の通例ですが、白神山地では異なります。

ブナは樹木としてはあまり寿命が長くなく、200年程で朽ちて倒木し、栄養を土や他の動植物に渡します。そうしたサイクルが(地質調査の結果では)8,000年以上に亘って延々と繰り返され、他では見ることができない神秘的な景観を形作っています。

暗門滝

白神山地の中でも特に観光客に人気なのが、青森県中津軽郡西目屋村にある「暗門滝(あんもんのたき)」です。

駐車場やバス停から徒歩1時間程で見ることができるため、初心者向けのハイキングコースとしても高い人気を集めています。ただし、川べりを歩くコースもあるため、靴などは動きやすいものを履くようにしましょう。

暗門滝
暗門滝

暗門滝は、3つの滝で構成されています。上流側から順に、第一の滝(42m)、第二の滝(37m)、第三の滝(26m)があり、それらを巡りながらブナの原生林を観察することができます。

登山初心者にもオススメの二ッ森からの眺望

二ッ森
二ッ森

車で標高約920mの登山口まで登れる山、「二ッ森」も観光客に人気です。

歌舞伎パンダ

駐車場から1時間程登山すれば山頂(標高1,086m)に到達することができ、眺望の良い山頂からはユネスコ世界遺産に登録されている地域を一望することができます。

白神岳からの眺望

JR五能線の白神岳登山口駅、または登山口の駐車場・バス停から白神岳を登山するルートは、近年人気が高まっています。このルートでは、駅からスタートした場合で約5時間30分、駐車場・バス停から登頂を目指した場合でも4時間30分が片道の目安となります。

登頂を果たせば山頂の標高は1,231.9m。白神山地の核心地域を一望できる景観が楽しめます。

白神岳
白神岳

白神の森遊歩道でトレッキング

白神の森遊歩道
白神の森遊歩道

かつて「ミニ白神」と呼ばれていたトレッキングコースは、現在「白神の森遊歩道」という名前になっています。

世界遺産に登録されている地域とは少し異なりますが、小規模ながら原生林の中を歩くようなトレッキングコースが整備されており、必要ならばガイドと一緒に遊歩道を歩くことができます。

白神山地を登山するのに難しい事情がある場合には、こちらを利用してみるのもオススメです。

白神山地に住む希少な動物たち

白神山地には、合計で約4,000種類もの動物が生息していると考えられています。それらの中には、天然記念物や絶滅が危惧されている動物も数多く確認されており、そうした動物たちの生活圏を守ることも重要な使命のひとつです。

白神山地に生息している代表的な動物は、天然記念物のクマゲラ、カモシカ、ニホンザルなど。

ツキノワグマも生息していますので、動物には不用意に近づかないようにしましょう。また、エサなどを上げるのも厳禁です。

ニホンザル
ニホンザル

徐々に隆起を続ける白神山地

白神山地
隆起を続ける白神山地

白神山地の特徴のひとつとして、山地の隆起が少しずつ続けられているという点が挙げられます。そのため、山地全体として地盤が弱く、崖崩れが発生しやすいという問題が指摘されています。

すでに設置されている林道であっても、天候が荒れれば通れなくなってしまうこともあるため、訪れる場合には直前にしっかり確認しておきましょう。

白神山地で生まれた酵母菌

人の手があまり入っていない「白神山地」という場所は、植物や動物のみならず、酵母菌にとっても特別な空間だったようです。

1997年(平成9年)に白神山地の核心地域から新しい酵母菌「白神こだま酵母」が発見されました。

酵母菌は、パン生地を膨らませるために用いられますが、この「白神こだま酵母」は通常の酵母菌よりも耐冷性に優れており、パンの冷凍保存可能期間を大きく延ばす助けになりました。

なお、これ以外にも新たな酵母菌や乳酸菌などを発見しようと、白神山地では研究開発が続けられています。