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九州・沖縄エリアの観光施設を巡る
「御船山(みふねやま)楽園」



海外に行かずとも、魂を揺さぶられる絶景が日本にもあります。九州・沖縄エリアからは、「桃源郷の庭園」です。

【御船山楽園】日本の四季を愛でる桃源郷(佐賀県武雄市)

【御船山楽園】日本の四季を愛でる桃源郷(佐賀県武雄市)

日本各地に、季節を愛でる日本庭園はさまざまありますが、中でも佐賀県武雄市にある「御船山(みふねやま)楽園」は、敷地15万坪、300年前に有明海から隆起してできた雄々しい「御船山」の自然景観を取り入れた庭園で、造園史上、非常に意義の深い日本庭園です。日本の四季の美しさ、それを愛でる日本人の思いを体現するかのように、春夏秋冬、四季折々、雄大でかつ心の奥底に染み入るような絶景を楽しむことができます。

特に、4月中旬~5月中旬にかけて、中国の山水画を思わせるような断崖そびえ立つ御船山を背景に、約5万株・20万本に及ぶクルメツツジ、キリシマツツジ、ヒラドツツジがそれぞれ緋色や紅色、桜色のグラデーションで咲き誇る大パノラマは、まるで桃源郷に足を踏み入れたかのよう。ここでしか見られない圧巻の絶景です。

大庭園の歴史を知って、より楽しもう

佐賀県武雄市の象徴でもある「御船山」は、300年前に有明海から隆起してできたと言われる標高210mのそり立つ山です。その姿が唐船(とうせん)に似ていることから唐船山とも呼ばれています。

御船山楽園は、武雄藩第28代領主・鍋島茂義が別邸「萩の尾園」をつくるため、御船山の西側の断崖を借景に、約3年の歳月を費やし、1845年(弘化2年)に15万坪を誇る壮大な池泉回遊式庭園を創設したのが始まりです。造園にあたって茂義は、室町時代から江戸時代まで幕府の御用絵師を務めた狩野派の絵師をわざわざ京都より招き、今でいう完成予想図も描かせています。

明治以降は、庭園の区域が拡張され、桜やつつじを増殖し、遊覧の名所に。そして現在、御船山楽園として公開され、四季折々の絶景を見せる名所となっています。

≪コレ!知っておこう≫ 鍋島茂義は幕末のダ・ビンチ?

鍋島茂義は、鎖国時代にあって、積極的に蘭学を導入し、西洋式大砲や蒸気船の製造に成功するなど、いち早く西洋の軍事・科学技術に着目した人物。彼の先見性はのちに「佐賀の七賢人」と称される第10代佐賀藩主・鍋島直正(1814~1871)に大きな影響を与え、幕末期の佐賀藩の高度な軍事力・技術力開発の先駆けになったと言われています。

実はこの茂義、「幕末のレオナルド・ダ・ビンチ」としても昨今、再評価されています。イタリア・ルネサンス期に科学から芸術に至るまで、多彩な才能を発揮し、後世に大きな影響を与えたダ・ビンチ。そのダ・ビンチをほうふつさせるように、茂義の関心も軍事面だけにとどまらず、蘭書をもとに、科学実験場で洋式の実験用国産ガラス製品なども制作。また、医学にも力を入れ、お抱え医師に命じて英国人が発見した牛痘種療法で疱瘡(天然痘)の予防接種を日本で初めて行ったとされています。さらに「皆春斎」の雅号で画家としても活躍。植物図絵も収集していたようです。

このような茂義の、あらゆる事象に関心を抱き、知識を詰め込むだけでなく、実証主義に基づく研究で科学や文化を探求し、未来を開いていった姿勢は、おそらく御船山楽園のもととなった回遊式庭園にも大いに発揮されたのではないでしょうか。そんな茂義の心意気にも思いを馳せ、15万坪の庭園を散策するのもおススメです。

「春」…15万坪の庭園で繰り広げられる花絵巻

一年で最も花々が美しい季節である春。御船山楽園では、「5000本の桜」(見ごろ:3月下旬~4月)、「20万本のつつじ」(見ごろ:4月中旬~5月上旬)、「樹齢170年の大藤」(見ごろ:5月上旬~5月下旬)、そして「さつき」(5月下旬~6月上旬)たちが、15万坪の敷地で花絵巻を繰り広げます。

圧巻は、やはり何といっても5万株・20万本のつつじ谷で、こんもりと丸く剪定された色とりどりのつつじが、御船山のふもと一帯にまるで花のじゅうたんを敷き詰めたかのように咲き誇る様。背景の岩肌が見える御船山とのコントラストが素晴らしく、思わずため息がこぼれる絶景です。

それとともにぜひ、味わってほしいのが、2万5000坪の桜のエリアがライトアップされる夜桜風景。特にいち押しは、逆さ富士ならぬ"逆さ桜"。池の水面にくっきりと映る御船山楽園の逆さ桜の風情は、日本画の中にいるような優美な世界に浸れます。

「秋」…15万坪の庭園に広がる秋の錦絵

御船山は紅葉の一大名所としても知られる場所。特にカエデが群生するひょうたん型の池の周辺に最も紅葉が密集し、池の水や対岸の「萩野尾御茶屋」との一体感は、風情たっぷり。この萩野尾御茶屋は、御船山楽園の前身、萩の尾園の創設時からある茅葺き屋根の小亭です。紅葉まつりの期間中のみ限定公開され、その縁側から見る池の紅葉はまさに絶景。春の桜のライトアップと同じく、九州最大級の紅葉ライトアップも行なわれます。

樹齢170年の2つの御船山楽園名物が物語る絶景

2009年に、国の登録記念物の指定を受けた、この御船山楽園。もうひとつ紹介したいのが、ともに樹齢170年を誇る御船山楽園名物の「大藤」と「大モミジ」です。5月が見ごろの「大藤」の棚の大きさは20㎡で、その一面を覆い尽くす1万以上の花房は、長いもので1.5メートルにも達し、風に揺られ甘い香りを漂わせながら上品な白と紫の花を咲かせます。一方、秋を彩る「大モミジ」は"黄金のもみじ"として愛される、赤、黄、オレンジと色とりどりの葉をつけるもみじ。この庭園の創設者・鍋島茂義も愛でたであろう風景を、今、愛でる醍醐味。そこにもまたひとつの絶景があります。